細見美術館 春画展 2016年2月6日から4月10日まで

本展は18歳未満の方は入館いただけません。受付にて、年齢のわかるものをご提示いただく場合があります。身分証等をご持参ください。
  • この展覧会は終了しました

世界が、先に驚いた。

 春画は江戸時代には笑い絵とも呼ばれ、性的な事柄と笑いが同居した芸術性の高い肉筆画や浮世絵版画の総称です。特に欧米では、19世紀末ジャポニスム時代以降、高い評価を得てきました。近年では、2013年から2014年にかけて大英博物館で開催された「春画 日本美術の性とたのしみ」展が大きな話題を呼びました。

 このたび、東京の永青文庫で昨年、開催された日本初の「春画展」が京都に巡回するはこびとなりました。デンマークのコレクターをはじめ、日本の美術館・研究所や個人が秘蔵する鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、葛飾北斎といった浮世絵の大家による「春画の名品」が勢揃いします。

 さらに、京都の西川祐信や大坂の月岡雪鼎の作品を通して、上方ならではの春画の魅力に迫り、狩野派や土佐派・住吉派と春画との関係もさぐります。大名から庶民にまで広く愛された肉筆と浮世絵が一堂に揃うまたとないこの機会に、ぜひ「春画の魅力」をご堪能ください。

主  催 :
細見美術館 春画展日本開催実行委員会
共  催 :
京都新聞
特別後援 :
国際浮世絵学会 国際日本文化研究センター
美術史学会 立命館大学アート・リサーチセンター
後  援 :
朝日新聞社 産経新聞社 毎日新聞社 MBS
協  力 :
佐川印刷 凸版印刷 日本通運

展覧会概要

延長開館日のご案内 3月18日(金)・19日(土)・25日(金)・26日(土)・4月1日(金)・2日(土)・8日(金)・9日(土)は開館時間午前10時〜午後8時まで。入館は閉館の60分前まで

開催期間

平成 2826日(土) 410日(日)

 2月6日(土)〜 3月6日(日)

 3月8日(火)〜 4月10日(日)

開館時間・休館日

午前 10 時 〜 午後 6(入館は閉館の60分前まで)
4月1日(金)以降は、午前9時45分から開館 3月18日以降の金、土曜日は午後8時まで開館

休館 3月28日(月)3月21日、22日、4月4日は開館


チケット情報

料金 前売券:1,300円  当日券:1,500円

前売券販売期間:2016年1月5日(火)~ 2月5日(金)販売は終了しました
当日券販売期間:2016年2月6日(土)~ 4月10日(日)

販売窓口

細見美術館 京都新聞文化センター イープラス セブンチケット チケットぴあ ローソンチケット ちけっとぽーと三宮店 ちけっとぽーとなんば店

チケットぴあ Pコード | 767-288

ローソンチケット Lコード | 57900

  • 18歳未満は入館禁止(会場にて年齢の分かるものをご提示いただく場合があります)
  • 団体・学生・シルバー・障害者等の各種優待割引はありません。(「ミュージアムぐるっとパス関西2015」を除く)
  • 前売り券の販売は2月5日まで(細見美術館は1月24日まで)
『ミュージアムぐるっとパス関西2015』冊子をご利用のお客様

春画展は冊子に未紹介の特別展となりますが、冊子のご提示により、観覧料が100円引になります。なお、2016年度版(利用期間2016年4月1日~)では、割引は適用されません。

日本私立学校振興・共済事業団『厚生施設利用補助券』をご利用のお客様

500円の利用料金をご負担いただきます。 会場にて、「加入者証」のご提示及び「厚生施設利用補助券」をご提出のうえ、利用料金500円をお支払いください。

CMS(キャンパスメンバーシップ)加盟校

会場にて学生証・職員証をご提示のうえ、入館チケットをお受け取り頂き、ご入場ください。
チケットは当日およびご本人様のみご利用頂けます。身分証をお忘れの場合は、チケットはお渡しできません。
【加盟校】京都造形芸術大学、京都精華大学、京都嵯峨芸術大学短期大学、 佛教大学、同志社大学(文化情報学部文化情報学科)

相互優待の休止のご案内

「春画展」会期中、京都国立近代美術館・京都市美術館の観覧券、友の会会員証および、MIHO MUSEUM友の会会員証のご提示による提携優待は休止いたします。(京都市美術館での優待割引も休止となります。)


展示構成


京都と春画

これまで、春画といえば喜多川歌麿、葛飾北斎といった江戸の浮世絵師の作品が注目されてきたため、もっぱら「江戸」のものと思われがちです。
しかし、日本の春画の伝統は江戸時代よりはるかに古く、平安時代の中期までにさかのぼります。作品は大量出版 の版画ではなく、一品物の肉筆による絵巻物です。そうした古春画の舞台は主に京都の洛中洛外であり、貴族や僧が 登場人物として、当代一流の絵師によって描かれてきました。人間の性愛は愛でるべき楽しむべきものとして、大胆かつ笑いを含みつつ描く伝統は、形を変えながらも江戸時代の春画、浮世絵春画に脈々と引き継がれています。

西川祐尹 「春画帖(場面替)」 *京都展限定展示


Ⅰ 肉筆名品

「肉筆」とは版画のような印刷技術ではなく、人の手で線と色が描き出された書画のことをいいます。古くからある春画の始まりも、肉筆の作品になります。平安時代、春画は「偃息図」と呼ばれており、鎌倉時代に制作された春画が現存しています。本展で紹介する「小柴垣草紙」や「稚児之草紙」などは、鎌倉時代の春画を彷彿させる作品です。長い間、春画は上層の人々だけが享受してきたと思われますが、江戸時代になると庶民文化が花開き、浮世絵版画で活躍した多くの絵師たちが、肉筆の春画にも腕を振るうようになります。肉筆春画の輝く絵具と、のびやかな筆線、やわらかな描写、細緻な文様からは、日本の絵画の最上質の部分が春画に込められていることがおわかりにいただけることでしょう。
本展では、浮世絵師の春画だけではなく、徳川将軍や大名家の絵画制作を担った狩野派の作品もご覧いただけます。質や大名家の絵画制作を担った狩野派の作品もご覧いただけます。

歌川国貞 「花鳥餘情 吾妻源氏」 国際日本文化研究センター蔵 *後期展示


Ⅱ 版画の傑作

印刷技術の盛んでなかった時代には、上層の人々だけが享受してきたと思われる春画は、江戸時代に入ると浮世絵版画とともに普及しました。著名な浮世絵師のほとんどが、春画を制作しています。つまり、春画を除いて考えてしまっては、浮世絵師の活動の全貌を知ることはできないといっても過言ではありません。また、江戸時代、春画は非合法の出版物であり、贅をこらしたものが少なくありません。ここでは菱川師宣(?~1694)、鈴木春信、鳥居清長(1752~1815)、喜多川歌麿(1753~1806)、葛飾北斎(1760~1849)らの大家をはじめとする浮世絵師が手がけた版画、版本をご覧いただき、絵とともに、彫り、摺りが織りなす版画の粋をご堪能いただきます。

鈴木春信 「煙管(部分)」 *後期展示


Ⅲ 豆版の世界

縦9センチほど、横13センチ弱の版型の、小さな「豆判」の版画があります。現代風にいうとポケットサイズの版画です。大判の錦絵作品を豆判に縮小したものもありました。また、江戸時代に用いられていた太陰太陽暦では、ひと月が30日である「大の月」と、29日の「小の月」との配列が年ごとに違い、その年の月の大小の順序を明示する大小絵暦を錦絵で作ることが盛んでしたが、豆判でも作られました。
作られた豆判は配布したり、携帯したりするのに便がよかったため、様々なところで見せ合っていたのではないかと言われています。携帯し、見せ合いをする小さな世界に、春画に向ける江戸人の大らかな感覚が認められます。

「豆判絵暦 忠臣蔵大小暦(部分)」 絵師不詳 *後期展示


展示作品

好色図会十二候 勝川春潮

「好色図会十二候(部分)」 勝川春潮 国際日本文化研究センター

(前後期場面替)

天癸両濫 狩野彰信

「天癸両濫(部分)」 狩野彰信 白澤庵

(前期展示)

天癸両濫 狩野彰信

「天癸両濫」 狩野彰信 白澤庵

(前期展示)

風流艶色真似ゑもん 鈴木春信

「風流艶色真似ゑもん」 鈴木春信 国際日本文化研究センター

(各期場面替)

風流艶色真似ゑもん 鈴木春信

「風流艶色真似ゑもん(部分)」 鈴木春信 国際日本文化研究センター

(各期場面替)

風流艶色真似ゑもん 鈴木春信

「風流艶色真似ゑもん(部分)」 鈴木春信 国際日本文化研究センター

(各期場面替)

欠題組物 夕涼み 鈴木春信

「欠題組物 夕涼み(部分)」 鈴木春信

(2月23日(火)〜3月6日(日))

狐忠信と初音図

「狐忠信と初音図」 絵師不詳

(後期展示)

豆判 欠題春画

「豆判 欠題春画(部分)」 絵師不詳

(前期展示)

豆判 相生源氏

「豆判 相生源氏」 絵師不詳

(2月6日(土)〜2月21日(日))

袖の巻 鳥居清長

「袖の巻」 鳥居清長 国際日本文化研究センター

(前後期場面替)

春画展 出品リスト(PDF)

  • *展示作品:約120件(予定)
  • *大英博物館の作品は出品されません
  • *京都会場のみの特別出品有り

関連行事イベント


講演会 第36回アートキューブレクチャー

お申込み期間は終了致しました

①春画の魅力Ⅰ : 3月12日(土)

講師:早川聞多氏(国際日本文化研究センター 名誉教授)
   鈴木堅弘氏(京都精華大学 非常勤講師)

満席になりました

②春画の魅力Ⅱ : 3月27日(日)

講師:狩野博幸氏(同志社大学 教授)
   石上阿希氏(国際日本文化研究センター 特任助教)

  • 各イベント共通
  • 時間:13:30より
  • 会場:京都市勧業館(みやこめっせ) 地下1階大会議室
  • 対象:一般(18歳未満を除く)
  • 定員:100名
  • 参加費:1,000円(当日、会場でお支払いください)
申込方法
  • ・往復はがきによる事前申込制(先着順)
  • ・参加希望者1名につき、1枚の往復はがきでお申込みください。
  • ・複数のイベントに参加ご希望の場合は、別々の往復はがきでお申込みください。
  • ・往復はがきの往信の文面に「アートキューブレクチャー①」もしくは「アートキューブレクチャー②」と、「住所・氏名・ふりがな・電話番号・会員番号(友の会会員のみ)」を、返信の宛名面に「住所・氏名」を明記の上、下記宛先までお送りください。

〒606-8342 京都市左京区岡崎最勝寺町6-3
細見美術館 アートキューブレクチャー 係

申込期間

※友の会会員は2月9日(火)~(先行予約)

  • アートキューブレクチャー①:お申込み期間は終了致しました
  • アートキューブレクチャー②:満席になりました

・申込開始日到着分からの受付となります。
・申込開始日以前に届いたものは無効となりますので、ご注意ください。

【注意事項】
・定員になり次第、受付を終了いたします。
・定員内の場合は聴講券をお送りいたします。到着時にすでに定員に達していた場合は、ご参加いただけない旨を返信はがきにてご案内いたします。
・1週間を過ぎて、いずれのご案内も届かない場合はお問い合わせください。

その他


女性のための春画サロン
  • 日時:2月10日(水) 18:30~20:00、20日(土) 16:30~18:00
  • 参加費:500円
  • 定員:各日20名 ※ただし、18歳未満の方はご参加いただけません。
  • 会場:京都市岡崎いきいき市民活動センター
  • 主催:京都市岡崎いきいき市民活動センター(指定管理者:NPO法人音の風)、細見美術館
  • 講師:石上阿希氏(国際日本文化研究センター 特任助教)

お問い合わせ・お申込み
京都市岡崎いきいき市民活動センター

TEL:075-761-4484  FAX:075-752-3351
E-mail okazaki@inetsbb.com
ホームページ http://www.okazaki-iki-iki.org


プレス関係者の方へ

「春画展」報道(プレスリリース・画像使用)については、下記までお問合せ下さい。

春画展(京都展)広報事務局(TMオフィス内) 担当:馬場・密城・藤本

  • TEL:06-6231-4426 FAX:06-6231-4440
  • E-mail:shunga@tm-office.co.jp
  • 〒541-0046 大阪市中央区平野町4-7-7平野町イシカワビル
  • ホームページ http://www.tm-office.co.jp
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